『爺さんがいつも言ってたように、俺らクズは助け合わないとな』
(Like my grandpappy always said, us assholes gottastick together.)
ハリウッドにはモンスターはいても怪獣はいない、と思っておりましたが宗旨変え。
これは紛れも無い“怪獣映画”。
「ランペイジ 巨獣大乱闘」
(2018年/ブラッド・ペイトン監督)
違法なゲノム編集の研究を衛星軌道上で行っていたら、ラットが巨大化して大暴れ。研究所大破、スタッフ全滅。
大気圏突入に耐える特殊容器に入った遺伝子サンプルはアメリカ各地(サンディエゴの動物保護地区、ワイオミングの森林、フロリダのエバーグレイズ国立公園)へ。
この容器に触れてガスを浴びたり、容器ごとごっくんしたゴリラ、オオカミ、ワニが巨大化。
ただでっかくなっただけじゃありません。遺伝子サンプルには、シロナガスクジラの高成長性やら、カブトムシの外骨格やら、チーターの高速移動からトゲマウスの細胞修復能力なんてものまでが組み込まれており、巨大化+あんた誰?な変貌を遂げております(そう、怪獣です)。
唯一、アルピノ・ゴリラのジョージくんだけは準主役という立場上、巨大化のみで済みましたが。
どうも、おサルのジョージです。特技は手話。好きなのは下ネタです。
主人公はサンディエゴの動物保護地区に勤める霊長類学者にして元特殊工作員のデイビス(ドウェイン・ジョンソン)。
ロック様です。4匹目の怪獣です。
デイビスは密猟者に殺されかけていたジョージを救い、手話等のコミュニケーションを通じて心通わせている間柄。
で、まあ色々あって巨獣(ロック様含む)、軍隊その他関係者達はシカゴに集結するのですが、ここでの暴れっぷりが見事。
巨大化したとは言え、ビルに比べれば小粒な巨獣。しかし、人間の武器をことごとく弾き返して、ビル壁面を駆け上り、穿ち、蹴散らし、飛び移り…。破壊、破壊のカタルシス。
どうも、オオカミのラルフです。ジャンプには自信があります。
普通なら孤立無援となる主人公ロック様も基礎体力高すぎ+パートナー(女性化学者)+協力者(政府系エージェント)で死角無し(人間関係ストレス無し)。
ステレオタイプな悪役姉弟も多分アメリカでは大ウケな断末魔。
悲壮感たっぷりと見せかけて…なエンディングまで含めて流石ハリウッドな怪獣映画でした。