デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

素顔無用の巨乳ホラー。 エルヴァイラ

素顔無用の厚化粧、モンゴリアン・チョップすら可能な巨乳。ゴスで乱暴でセクシーなお姉さま、エルヴァイラの登場です。「エルヴァイラ」(1988年/ジェームズ・ニショレッリ監督)TVでB級C級Z級のホラー映画を紹介しているエルヴァイラに叔母の遺産が…

中学で成長の止まった男たち。 直撃!地獄拳

えー・・(しばし絶句)。 この映画を論評することにどのような意味があるのだろう。 主役は、カラテとヌンチャクが得意な甲賀忍者の末裔(千葉真一)と殺し屋をしながら殉職刑事の家族に金を届ける足長おじさん(佐藤允)と死刑宣告された連続強姦魔(郷英…

自爆テロ×FBI×CIA×ARMY=破綻。 マーシャル・ロー

話のスケールが大きくなるに従い、展開がなし崩しにショボくなる。実に惜しい。 「マーシャル・ロー」(1998年/エドワード・ズウィック監督) 9.11を予見した(と言うよりお手本になっちゃった)という付録はとりあえず放置。ブルックリンで起きたバスジャ…

葉隠れ×甲賀寺×日本兵。 アメリカン忍者

『九字切は成すべき術力を集中させる。陣・列・在・前』 待て待て、4つしかないぞ。臨・兵・闘・者・皆はどこ行った? 「アメリカン忍者」 (1985年/サム・ファーステンバーグ監督) ふざけた邦題だ、と思ったら原題も「AMERICAN NINJA」。まんまかい。 東…

気持ち悪い。PERFECT BLUEパーフェクト ブルー

アニメで本格的なホラーと心理描写。世評は批判を許さない高評価。実写でやったら恐ろしくチープになりそうな題材をアニメならではの描写で表現・・した事が高評価に繋がっているようですが、本当にそうでしょうか。「PERFECT BLUE パーフェクト ブルー」(1…

風呂敷を、広げ放題、畳まない。 ザ・ソルジャー

「エクスタミネーター」の成功で資金集めが楽になったグリッケンハウス(なんてグッとくる響きなんだ)が、風呂敷を広げたいだけ広げて端っこすら畳まなかった大怪作。 「ザ・ソルジャー」(1982年/ジェームズ・グリッケンハウス監督) サウジアラビアのシ…

蜂の巣にされても死なない。でも腐る。 ゾンビ・コップ

よく“不死身の刑事”なんて物言いをしますが、真に不死身な刑事は二人しかいません。マニアック・コップとゾンビ・コップです。「ゾンビ・コップ」(1988年/マーク・ゴールドブラッド監督)ロジャー(トリート・ウィリアムズ)とダグ(ジョー・ピスコポ)は…

華麗なる横滑り。 燃える昆虫軍団[輸入版]

冒頭、罰当たりにも日曜の教会で直下型大地震(実にバツの悪いタイミングだ)。 地面には深い亀裂。その地割れから太古の昆虫軍団が。 イメージとしては“蟻の頭くっつけてフナ虫の着ぐるみきたゴキブリ”で、虫嫌いの人にとっては鳥肌の重ね着。 更にこいつら…

固有名詞不要の男と女。 ザ・ドライバー[輸入版]

Amazonの中古DVDが28,000円!ご無体にも程があります。 仕方がないので輸入版購入したら何と849円!(「世の中狂うちょるの」from県警対組織暴力) 「ザ・ドライバー」(1978年/ウォルター・ヒル監督) 犯罪者の逃亡を幇助する“逃がし屋”The Driver(ラ…

今からでも遅くない、邦題変えろ! バス男

「僕には何のスキルもない」 「スキルって?」 「ヌンチャクのスキルとか、ボウガンのスキルとか、コンピュータ・ハッキングのスキルとか。そういう取りえがなきゃ女の子にはモテない」 オタクにもなれなかった冴えない男の熱くダルくユルくグダグダな日々。…

基本与太話なのに変な所リアル。 極底探検船ポーラーボーラ

地球の裏側に広がる太古の世界(どう見ても日本ですが)。そこに生息する原始の人々(どう見ても日本人ですが)。そして円谷謹製の恐竜ティラノザウルス。導く乗り物は、 「極底探検船ポーラーボーラ」 (1976年/アレックス・グラスホフ&小谷承靖監督) 原…

オナッターズと聖飢魔Ⅱ。「グッドモーニング」の思ひ出。

問題です。 ひとりは有名タレントと結婚、ひとりは実業家と結婚、もうひとりは女優の道を歩んだ往年の女性3人組アイドル・ユニットと言えば?! 答えはオナッターズ!(間違えた人、いないよね?) オナッターズ、それは80年代中期、巨乳アイドル深野晴美、…

クスリの話。コヨーテ・アグリー/エクソシスト/ハロウィン

ちょっと一服してクスリのお話。 「コヨーテ・アグリー」で、主人公の女の子が「クスリやってない?(You Do Any Drugs?)」と聞かれるシーンがあります。 字幕では「麻薬は?」「そんなお金ないわ」という簡単な受け答えになっておりますが、よく聴いてみ…

英国人(と俺)が選ぶ“心揺さぶられる名シーン”・・。

英オンラインDVDレンタル大手LoveFilmと英公共団体Filmclubが、心揺さぶられる力強い映画のシーンに関するアンケートを実施しました。 ■トップ10はと言うと・・1位「E.T.」→お別れシーン2位「トイ・ストーリー3」→ゴミ処理場3位「ロッキー」→対アポロ戦 4位…

超絶化粧直し。 ウォリアーズ【ディレクターズ・カット版】

公開当時、中高生のボンクラ魂に火をつけて未だ燻り続けている超持久力燃料が、大胆すぎる化粧直しを施して再投下。 「ウォリアーズ Ultimate Director’s Cut(輸入版)」(オリジナル公開1979年/ウォルター・ヒル監督) 冒頭、いきなり“クナクサの戦い”の…

それはまるで降霊祭。 Mr.マリックの思ひ出

最近、電車の車内モニタでMr.マリックを良く見かけます。一時ふっつりと消息を絶っておりましたが、復活して何よりです(ちょいと前にテレビで特番もやっていたようですし)。私の「ハンドパワー」初体験はかれこれ四半世紀前。場所は川崎クラブチッタ。薄暗…

濃縮還元78分。暴走バス万歳! 狂った野獣

東映ハイテンション・カーアクションは深作欣二のお家芸だと思っておりましたが、この会社の裾野は半端無く広いようです。 僅か78分の中に詰め込み放題詰め込んだ濃縮還元暴走映画。 「狂った野獣」(1976年/中島貞夫監督) 川谷拓三と片桐竜次、絵に描いた…

地味だ、地味過ぎる! 真・地獄の黙示録

どう見てもバッタモンなタイトルですが、ジョゼフ・コンラッドの「闇の奥」の“忠実な”映像化なんだそうです。にしても地味だなぁ。「真・地獄の黙示録」(1993年/ニコラス・ローグ監督)舞台はコンゴ自由国(なんとベルギー国王レオポルド2世の私有地!)…

やはり欠番か…。 ウルトラセブン第12話/遊星より愛をこめて

CSファミリー劇場で「ウルトラセブン」HDリマスター一挙放送(拍手!)でもやはり12話は欠番。円谷の鉄のカーテンは高く硬く頑固です。 「ウルトラセブン/第12話 遊星より愛をこめて」 (1967年12月17日初回放送/実相寺昭雄監督) 本編とは関係なく、…

開き直りが足りない・・。ビッグ・バグズ・パニック

気がついたら周りは繭まみれ、空は巨大な蟲まみれ。前フリ無しでいきなり状況開始という幕開けは実に潔い。これで開き直った弾け方をしてくれたら言う事無しだったのですが・・。※いやぁ、東北の惨状を見るにつけ、こんな駄文を捻っている場合じゃねぇよなぁ…

もはや神話。フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ

『仮にこれを大戸島の伝説に従ってゴジラ、ゴジラと呼称します』 怪獣映画で絶対に外せないのが、命名シーン。 “名乗り”はドラマの最重要シークエンスのひとつですが、悲しいかな怪獣は名乗る事ができません。 それを代行するのが命名です。 『防衛庁長官よ…

市長、あんたって人は・・。 超強台風

「皆私の大切な家族だ!」「我々は命ひとつとてゆるがせにしない!」「人を守ってこその法律だ!」特撮の80%を占めるミニチュア・ワークは“これは絶対海にシーゴラスとシーモンスがいるに違いない”と思わせる素晴らしい出来栄え。まずはその心意気をしっか…

副作用は十年殺し・・。 悪魔の狂暴パニック

魅惑のLSD、ブルー・サンシャイン。この薬には、服用10年後にツルっ禿になって発狂するという面白い、あいや恐ろしい副作用が。 「悪魔の狂暴パニック」(1976年/ジェフ・リーバーマン監督) タイトル(原題)でありキーワードでもある「ブルー・サ…

小ネタは上質なのに脚本がザル過ぎ。 アンボーン 悪霊祓い

実は双生児として生まれるはずだった弟を依り代に悪霊が覚醒する、というよく分からないけどどこかで聞いたような設定のオカルト映画。事の発端にメンゲレを絡めている所は(そこだけが)高ポイントですが、肝心の展開がザル過ぎです。「アンボーン 悪霊祓い…

ついに出た。一人一殺百年史。 日本暗殺秘録

『俺はやっと分かった。革命は俺たちでやるんじゃないんだな。俺がやるんだ。この俺が』 本当に発売されるのか? 実際手にするまで半信半疑でしたが、無事届きました。 安保闘争真っ只中に公開された問題作、奇跡の初ソフト化。偉いぞ、東映ビデオ。 「日本…

丹波哲郎独り勝ち。 東京ギャング対香港ギャング

面白いのか?と問われれば、「いえ、それほどでも」。ストーリーに新味が無い上に、設定にも無理があります。ただ、色々引っかかる所がある(←とても大事)ので、どうにも捨て置けません。「東京ギャング対香港ギャング」(1964年/石井輝男監督)前半の舞台…

死に至る病。 ソイレント・グリーン

喰い物が無いというのは、こんなにも辛く悲しいことなのか。 喰い物が有るというのは、こんなにも明るく嬉しいことなのか。 エドワード・G・ロビンソンが牛肉を見て涙ぐむシーンではもらい泣きしそうになりました。 地味の暗いのテンポ悪いのと、世評は必ず…

墓標はM16、葬送はCCR。 ドッグ・ソルジャー

『海兵隊を辞める時に誓ったんだ。もう二度と舐められないってな。舐めた奴とは最後まで戦ってやる』 昨日に引き続きニック・ノルティ侠気劇場第2幕。 「ドッグ・ソルジャー」 (1978年/カレル・ライス監督) 戦友である従軍ジャーナリスト、ジョン(マイ…

ニック・ノルティ、職業:男。 ダブルボーダー

メキシコの天気は汗。午後、所により血糊。砂埃と銃弾とテキーラと。足りないのは美人だけですが、最早確信犯でしょう。ニック・ノルティ侠気劇場開幕です。「ダブルボーダー」(1987年/ウォルター・ヒル監督)ここはテキサス。国境の町。メキシコから渡っ…

成り行きミッション大作戦。 地獄のバスターズ

やたらと景気の良いテーマ曲、光りながら何度も挿入される原色のタイトル(柔道一直線のように飛び回る人間のシルエットが合成されている)。どう見ても馬鹿映画ですが、意外や中身は正統派。 「地獄のバスターズ」 (1976年/エンツォ・G・カステラッリ監…