デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

合言葉はガムボール。 激走!5000キロ

『これはリスクなんかじゃない。挑戦なんだ!』(It's not a risk... it'sa challenge.) 「キャノンボール」(1980)「キャノンボール2」(1983。どっちもハル・ニーダム監督)の総花的グダグダ感も好きですが、こういう虚飾を廃したシンプルな構造も好感…

猶予は僅か10分。 THE WAVE/ザ・ウェイブ

『10分よ』 残された時間は僅か10分。その間に逃げ切れなければ全てが呑み込まれる。 「THE WAVE/ザ・ウェイブ」 (2016年/ローアル・ユートハウグ監督) ノルウェーのガイランゲルフィヨルド。美しい景観が抱える地雷。 地震による岩盤崩落。湾に雪崩れ…

今も昔もラジオライフはラジカルライフ。 裏RL1990

柄にもなく片付け(正確には会社の座席周りの身辺整理。いや別に辞めるわけではないのですが…)なんて事をしていましたら、懐かしい雑誌(の付録)がこんにちは。 「裏RL1990年版」 RLとはラジオライフの略。ラジオライフ1990年11月号特別付録の小冊子です。…

今度は大丈夫か、ヒル?! THE ASSIGNMENT(の予告編)

前作「バレット」は“う~む”な出来だったヒル監督。もはや往年のキレ味を期待するのは無理なのか、寄る年波には勝てないのか(今月75歳。お誕生日おめでとうございます)。 と思っていた所に新作予告到着。主演はミシェル・ロドリゲス姐さん。その内容は…。 …

早くもハーレムの予兆。 亜人(デミ)ちゃんは語りたい ♯3

『生物教師高橋鉄男は天然のタラシである…』 3話にしてハーレムの予兆…。恐るべし、高橋鉄男。 「亜人(デミ)ちゃんは語りたい/第3話・サキュバスさんはいい大人」 (2017年1月21日BS11放送/中川淳演出) 今回の主役は数学教師・佐藤早紀絵(サキュバス…

時に苛烈、時に飄々。 追悼:松方弘樹

『わしはのう、おどれの旗なんかであるかい! わしはわしの旗振っとるんど!』 (県警対組織暴力) 松方弘樹がお亡くなりになりました。1月21日。脳リンパ腫。74歳。 『おやじさん、云うとったるがのう、あんたは初めから、わしらが担いでる神輿(みこし)…

死を呼ぶ電波。 神風(1986)

怪奇大作戦に「死を呼ぶ電波」というエピソードがありました。 テレビを見ている人間をテレビの中から撃ち殺す、という話でしたが、逆にテレビを見ている人間が生放送中の出演者を撃ち殺せるとしたらどうでしょう。 「神風」(1986年/ディディエ・グルッセ…

ベガスなトトメス。 メガストーム

バリー・ボストウィックに逢うのは「メガフォース」(1982)以来。 その間30年! 実にいかがわしいおっさんになっておりました。 「メガストーム」(2013年/ジャック・ペレス監督) 監督は「メガ・シャークvsジャイアント・オクトパス」の人(エース・ハ…

ご無沙汰レイノルズ。 超巨大ハリケーン カテゴリー5

バート・レイノルズ翁にお逢いするのは「ブギー・ナイツ」(1997)以来。 その間17年。実に立派なひねくれ頑固親父になっておられました。 「超巨大ハリケーン カテゴリー5」 (2014年/ロブ・キング監督) 冒頭でカトリーナ襲来。『家を守る!』『馬鹿言…

穿いてない! この素晴らしい世界に祝福を!2 ♯1-2

『我が名はゆんゆん!アークウィザードにして上級魔法を操る者。やがては紅魔族の長となる者』薄い本ではすっかりお馴染みな巨乳キャラ、ゆんゆんが遂に本編初登場。待ってましたSeason2。「この素晴らしい世界に祝福を!2」(2017年1月~/金崎貴臣監督)…

確かに特殊なプレイだ…。 亜人(デミ)ちゃんは語りたい ♯2

『(デュラハンは)エッチな事をする時に凄く特殊なプレイができる』 何ですか、同人作家に対する挑戦状ですか。私ですら言われる前に同じ事を考えましたからね。妄想エンジン内臓の人はフルスロットルになったでしょう。 「亜人(デミ)ちゃんは語りたい/第…

いつも心にペキンパー。 ヘンゼル&グレーテル

ヘンゼルとグレーテルがお菓子の家で魔女を倒して15年。 逞しく成長した二人は“ウィッチ・ハンター”としてその名を轟かせておりました。 この嘘は買いです。 「ヘンゼル&グレーテル」(2013年/トミー・ウィルコラ監督) 所謂ダークファンタジーという奴で…

それは自虐ですかN●Cさん!? 小林さんちのメイドラゴン ♯1

『うちらは二次や三次の下請けばかりだし、仕方ないよ』 『だけど指示書どおりにやると必ず失敗するわけじゃない? ちゃんと指摘しないと開発者も気づかない』 『だから、私たちはそれを修正するのも仕事のうちなんだって』 『分かってはいるけど。皺寄せが…

同人の機動力には頭が下がる。 とらぶる ダークネス2nd【北米版BD-BOX/原作17巻/同人誌とらぶるMIX】

1クールからはみ出した最終2話が1ヶ月遅れという変則放送になった「とらぶるダークネス2nd」の北米版BD-BOXが昨年末発売されました。 器用な湯気も謎の光も綺麗にとっぱらわれたBDは、間違ってもご家族団欒時には再生できない禁断の果実。 あわや地球が真っ…

このタイトルは酷い。 アルティメット・サイクロン

大昔、東京電力が“電気を守る男たち”として送電線保守作業員の仕事ぶりを紹介した企業CMを作った事があるのですが、そのあまりの過酷さにビビッた覚えがあります。 頭がさがると同時に『リクルート的にこのCMはアウトなのでは(応募者ダダ下がりするのでは…

リーマンは神を認めない。 幼女戦記 ♯2

『あのですね、お手数おかけして申し訳ないんですが、私は現実的で理性的な観点から神の存在など認めません』 死の淵に立って尚、神の存在を完全否定。この心意気は認めねばなりません。 異世界幼女の正体は徹底した合理主義に貫かれた現代日本のサラリーマ…

その放送は暗号。 殺しのナンバー

ラジオの短波で受け取った暗号を乱数表で解読して任務実行。任務は暗殺。 CIA捜査官エマーソン・ケント(ジョン・キューザック)は任務遂行時にちょいとやらかして左遷。 左遷先は英国の片田舎。旧米国軍事基地を利用した乱数放送局ナンバーズ・ステーション…

意表つきすぎ。 クリープショー: 父の日 ネイサン・グランサム アクション・フィギュア

まさかこんなものまでフィギュア化されるとは…。 肩の力が抜けきった緩さが愛おしいオムニバス・ホラー「クリープショー」(1982年/ジョージ・A・ロメロ監督)第1話・父の日よりネイサン・グランサムが商品化。 「クリープショー:父の日 ネイサン・グラ…

人外にも日常はある。 亜人(デミ)ちゃんは語りたい ♯1

『俺は亜人と語りたいんです』 「亜人」2クール目が無事終わったと思ったら、今度は亜人ちゃん。 向こうの亜人は不死身の新人類でしたが、こっちの亜人は人ならざる者の総称。初回登場種は、サキュバス、ヴァンパイア、デュラハン、雪女。 彼女たちが語る…

レオン・S・ケネディの帰還。 バイオハザード ダムネーション

『泣けるぜ…』 既にゲームの世界観から隔たること幾星霜のミラジョボ実写版(でも観てしまう)。ここらで気持ちの巻き戻しを。ゲーム版「2」で新任警察官としてラクーンシティに着任して災厄に巻き込まれ、「4」では大統領直属のエージェントに出世したレオ…

プロメテウス続編ALIEN COVENANT予告と気になる新作フィギュア

プロメテウスの続編のタイトルが「ALIEN COVENANT」となりレッドバンド・トレーラーが公開されました。 晴れて“エイリアン”の冠がついた訳ですが、絵柄も1作目の船内パニックを彷彿とさせるものになっています。 エッグ覗いてフェイスハガーなシーンもしっ…

幼女の皮を被ったバケモノ。 幼女戦記 ♯1

『友軍に告ぐ。衝撃に備えよ』 新作アニメ冬の陣開幕。恒例、第1話くらいは見てみようかシリーズ、口火を切るのは 「幼女戦記/第1話・ラインの悪魔」 (2017年1月6日深夜TOKYO MX放送/上村泰監督) 史実とはちょいと異なるヨーロッパ戦線。国も時代も架空…

誰が為に。 サイボーグ009 vs デビルマン

『アモン、勝負だ!』 『だから! アモンじゃねぇと言っているだろう!』 石ノ森章太郎キャラと永井豪キャラ。性格真逆なヒーローを無理矢理シェイク。初の原作者越境対決の結末は…。 「サイボーグ009 vs デビルマン」(2015年/川越淳監督) ブラック・ゴー…

正真正銘のリメイク。 DEATH RACE 2050(のレッドバンド・トレーラー)

2008年の「デスレース」は箱庭活劇というオリジナルから幾星霜な出来でしたが、このたびめでたく原点回帰。 「DEATH RACE 2050(のレッドバンド・トレーラー)」 (2017年/G・J・エクターンキャンプ監督) 人口抑制が効かなくなった近未来。アメリカ横断間…

再びホーガンvsサメ。 ビーチ・シャーク

サメに襲われても陸地に逃げれば安全、という発想を逆手に取った設定は買いますが。 「ビーチ・シャーク」(2011年/マーク・アトキンス監督) ハルク・ホーガンご令嬢ブルック・ホーガンが「ダブルヘッド・ジョーズ」の前年に出演したサメものです(何気に…

鬱屈の佃煮。 さらば愛しき大地

根津甚八さんの追悼記事ではさらっと触れただけだったので、この機会に再見(1982年7月にシネマスクエアとうきゅうで観て以来)。根津さん、やっぱり凄いです。 「さらば愛しき大地」(1982年/柳町光男監督) 工業化の進む茨城県鹿島地方。山沢幸雄(根津甚…

ヒーローはホームセンターにいる。 イコライザー

『君はなりたいものになれるんだよ』(I think you can be anything you wanna be.)『あなたの世界ではそうかも。でも私の世界ではそんな事は起こらない』(Maybe in your world,Robert. Doesn't happen that way in mine.)『なら、世界を変えろ』(Change…

【銃器博覧会】 ジョン・ウィック【注目は…ケル・テックKSG】

That fuckin' nobody is John Wick. I once saw him kill three men in a bar. With a pencil. With a fuckin'......pencil! 『その、なんでもない奴はジョン・ウィックだ。 以前、奴がバーで3人の男を鉛筆1本で殺したのを見た事がある。たった、1本の鉛筆で…

トレイシー・ローズ! シャーク・プリズン/鮫地獄女囚大脱獄

トレイシー・ローズという名前を聞いて即座に「マシュマロ・クイーン/満乳」「アクメ・ビジネス/肉婦」「バージン・アカデミー/合体寸前」なんてタイトルが次々湧いて来た人はちょっと…ああ、いえ、何でもありません。トレイシー・ローズ。1985年だけで9…

追悼:根津甚八

根津甚八さんがお亡くなりになりました。 12月29日。享年69歳。 どうして年の瀬ってのは駆け込みのように人が死ぬのでしょう。 根津さんで印象深いのはNHK「黄金の日日」の石川五右衛門、「さらば愛しき大地」のなし崩しに壊れていく農民・山沢幸雄など…