デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

なんちゅう豪華絢爛な面子だ! パラサイト

なんなんでしょう、この贅沢な顔ぶれは。 「パラサイト」(1998年/ロバート・ロドリゲス監督) 物体Xの舞台をキャンパスに置き換えたボディスナッチャー系ティーンズ・ホラーSFなのですが、出演者がやたら豪華。 まずは生徒。指輪捨てに行く前のイライジ…

鋼鉄神降臨! ジューダス・プリースト来日公演in横浜

メタル・ゴッドがやって来た。 ジューダス・プリースト来日公演 (2008年9月28日/パシフィコ横浜国立大ホール) 2枚組メタル・オペラ「ノストラダムス」は個人的には「あーあ、やっちゃった」な出来栄えだったのですが、このアルバムからの演目は確実に盛…

祝!チャウ・シンチー、グリーン・ホーネットでハリウッドへ

遂にチャウ・シンチーがハリウッド進出です。しかも素材が「グリーン・ホーネット」!更に、カトー役で出演まで!(感無量でしょうねえ)カトーを演じるにはちっと歳喰ってるような気もいたしますが、まあいいじゃないですか。脚本と主演はセス・ローゲン(…

主役:専業主婦。ゲスト:神様。 大怪獣東京に現わる

大怪獣も東京も(画面に)現れない二重粉飾映画。「大怪獣東京に現わる」(1998年/宮坂武志監督)舞台は福井県のまったりした地方都市・三国町。主役は専業主婦・田所君江(桃井かおり)と愉快な住民。のどかな日常に飛び込んできた大ニュース! なんと東京…

紋々に悶々。 修羅の群れと刺青の思ひ出

景気のいい音楽に乗って画面狭しと並ぶ紋々背負った男・男・男。 フンドシ一丁で匂い立つ半裸筋肉刺青男の群れは、そっち系の人なら悶絶必至。そんなマニア泣かせなタイトルロールで始まるのが、 「修羅の群れ」(1984年/山下耕作監督) この映画が公開され…

デンマークポルノとロマンポルノに関する浅~い考察

「バベットの晩餐会」撮ったガブリエル・アクセル監督のフィルモグラフィが気になったので調べてみました。すると・・・、「性暦2000年」(え?) 「秘技ポルノ性史」(ええ?!) 「カーSEX大特集」(うえええ?!)一体、何者なんだ、この人・・・…

暴言承知で敢えて言う。スーザン・ジョージが邪魔! ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー

このキャラ無しでは話が転がらないし、「ナチュラル・ボーン・キラーズ」でジュリエット・ルイスがリスペクト・コスプレするほど影響力がある存在なのは承知の上で敢えて言います。「スーザン・ジョージが邪魔」 「ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー」 …

目も眩むB級。でもこのオチは怖い。 クリスチーナの館

代表作は? と聞かれたらジョン・サベージを除くスタッフ、キャスト全員が「クリスチーナの館だ!」と叫ぶであろう“芽の出なかった人たち”が作った映画。「クリスチーナの館」(1999年/ギャヴィン・ワイルディング監督)“館”と付いてますが、普通の家です。…

諜報部員の前職は料理人 ホテル・スプレンディッド

「007/カジノロワイヤル」を観ていた時、「この人(ダニエル・クレイグ)どっかで見た事…」。 ボンドがポーカー大会出場のため、モンテネグロに着くと、タクシーの運転手が、 『行き先はホテル・スプレンディッドですか?』 ホテル・スプレン・・・ああ!そ…

鼻血を出した奴が犯人だ! バレンタイン

仮面の鼻から一筋の血。興奮して鼻血出す殺人鬼って・・・。「バレンタイン」(2001年/ジェイミー・ブランクス監督)幼少期、無邪気な悪意によって深ぁく傷ついた少年が大きくなって復讐にやってくる、という「テラー・トレイン」「プロムナイト」系の…

心を優しく揉み洗い。 バベットの晩餐会

『いつどこにいてもあなたと一緒でした。これからも毎日あなたと共に生きます。今夜、私は知りました。この美しい世界では全てが可能なのだと』 50年という歳月を一瞬でチャラにする奇跡の瞬間。 「バベットの晩餐会」(1987年/ガブリエル・アクセル監督) …

あ、リー・アーメイが普通の人だ。 セブンSE7EN

「エイリアン3」で“何がしてえんだおめ?”、「セブン」で“タダ者じゃねえ!”、「ファイトクラブ」で“天才だ!”、「パニックルーム」で“大丈夫か?”、「ゾディアック」で“うわあ、つまんねえ”と乱高下激しすぎなデビッド・フィンチャーの出世作。 「セブン」…

哀川翔、男劇場開幕。 極道黒社会 RAINY DOG

『媚びるな!お前は犬じゃない!』 哀川翔、男劇場開幕です。 「極道黒社会 RAINY DOG」 (1997年/三池崇史監督) 雨。台北。東京で下手打って逃げてきたヒットマン優児(哀川翔)。 「あんたの息子よ!」と突然押し付けられた口の利けない少年。 「お前は…

すまん! これは駄目だ! トランスフォーマー

うむむ。これは原作直撃世代と5歳以下限定なのかもしれません。 「トランスフォーマー」 (2007年/マイケル・ベイ監督) カタール米軍基地に謎の軍用ヘリが飛来、瞬く間にロボットに変形して一気に基地を殲滅するオープニングは物凄くいいです。「おお!ス…

帰ってきた紫のゾンビ・・・出会い頭に告る人たち

まだロクに打ち解けてもいないのに、居合い抜きのように己を晒す人がいます。『伊藤さん、ダイコン・フィルムってご存知ですよね』(昔の会社の同僚)『伊藤さん、私、ディープ・パープルが好きなんです』(昔の取引先)『伊藤さん、僕、ゾンビが大好きなん…

前に大鎌、後に大鰐、原色ハリボテ絵巻。 悪魔の沼

まずは「悪魔のいけにえ」を忘れましょう。話はそれからです。 「悪魔の沼」(1976年/トビー・フーパー監督) トビー・フーパーが何故いけにえの「ドキュメンタリー・タッチ」と真逆のアプローチを試みたのかは謎ですが、これはこれで味わいのある映画です…

まったく80年代って奴は・・・。 ハンガー

出演者と設定からかなりな「雰囲気系」(イギリス映画だし)を期待していたのですが、80年代ど真ん中の偏差値貧乏映画でした。 「ハンガー」(1983年/トニー・スコット監督) オープニングの激安MTV映像で悶絶。 ジャンルはホラーですが、私的には同年に…

狼よ静かに死ねとスライド警棒と痴漢の思ひ出

「狼よ静かに死ね」で、決戦に赴くドニー・イエンが拳銃を返上するシーンで、「おいおい、丸腰で殴りこみか?」と思いましたが、ドニー先生は素敵な武器を持っておりました。「スライド式スチール警棒」です。私も学生時代、バイトで愛用しておりました。バ…

エクスカリバーと剣と木刀と古武術に関する浅~い考察

暗黒時代。統治者もないまま土地は分断され、伝説が生まれた。登場人物は魔術師マーリン、来るべき国王、そして聖なる剣… 「エクスカリバー」(1981年/ジョン・ブアマン監督) かっちょいいにも程があるオープニングです。 剣、というのは西洋人のアイデン…

警察が介入? 半端にリアルだ。 キャンディマン

名前を唱えると厄介な事になる人が二人います。ひとりは「ビートルジュース」、そしてもうひとりが、 「キャンディマン」 (1992年/バーナード・ローズ監督) 鏡の前でその名を5回唱えると現れるという殺人鬼キャンディマン(トニー・トッド)。この都市伝…

分かってねえなヤン。 ホーンティング

「ホーンティング」「ホーンテッド」「ホーンテッド・ハウス」「ホーンテッド・マンション」「たたり(原題:ホーンティング)」「TATARI(原題:ハウス・オブ・ホーンテッド・ヒル)」・・・嗚呼、もう何が何やら。「ホーンティング」(1999年/…

爆弾魔×鬼警部×強姦魔 マッドボンバー

正しい発音は「ボマー」なんでしょうが、ここは断然「ボンバー」です。 「マッドボンバー」(1972年/バート・I・ゴードン監督) 手製の爆弾で公共施設を次々爆破するマッドボンバー。手がかり無し。目撃者は犯行現場に偶然居合わせた連続強姦魔ただ一人。…

銃砲刀剣類版わらしべ長者? フォーリング・ダウン

「スカっと爽やか系暴力映画」かと思ったら、「切ない系家族ドラマ」でした。 「フォーリング・ダウン」 (1993年/ジョエル・シュマッカー監督) 冒頭の酷暑下ハイウェイ大渋滞のイライラ焦燥シーンが秀逸。この状況にキレた男(マイケル・ダグラス)が車を…

迷いのない人生って素敵。 パフューム/ある人殺しの物語

タイトルから小洒落た現代ミステリーかと思いましたがとんでもない馬鹿映画でした。 「パフューム/ある人殺しの物語」(2006年/トム・ティクバ監督) 18世紀のフランス。人間とは思えぬ嗅覚をもった匂いフェチ男の大冒険。 主人公に関わった人間がコントの…

ニュージーランド芝刈りマサカー! ブレインデッド

『ゾンビども、私のキックを受けてみろ!』前代未聞のキャラクター「クンフー神父」。このシーンだけでも観る価値があります。 「ブレインデッド」 (1992年/ピーター・ジャクソン監督) ジャンル分けが難しいですが、強いて言えば「ずるずるべとべとスプラ…

メイジアイシステムって何? 英語吹替版エヴァンゲリオン

LUPINがWOLFに化ける英語版。ではあの問題作はどうだったでしょう。「新世紀エヴァンゲリオン英語吹替版」これも10年ほど前にアメリカで買ったVHSビデオ。改竄とかはないようですが、「セカンド・チルドレン」「リフト・オフ」など間違った和製英語が正…

ウルフって誰? 英語吹替版カリオストロの城

邦画の海外版ビデオを眺めていると色々な発見があります。永井豪にミドルネームが入ってGO“Mazinger”NAGAIになってたり。写真は10年くらい前にアメリカで買った「カリオストロの城」のVHSビデオ。やっけにテープの量が少ねえなあと思ったら、何と…

その顔は反則だろ、特にシェリー。 シャイニング

以前、「家」を紹介した時に「カレン・ブラックとオリバー・リードの顔が怖すぎて反則」というような事を書きましたが、顔が反則夫婦のチャンピオンと言えば、 「シャイニング」 (1980年/スタンリー・キューブリック監督) …のジャック・ニコルソン&シェ…

俺は救世主だ!お前らを助けてうぎゃあ! The FEAST/ザ・フィースト

いつもの酒場でまったりしてたら、ずるずるの化け物がやって来て客を喰い始めたからさあ大変。 「The FEAST/ザ・フィースト」 (2006年/ジョン・ギャラガー監督) 「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」「要塞警察」から連なる「篭城モノ」ですが、エッセ…

男、男、男。なんという潔さ。 千利休・本覺坊遺文

『千利休切腹、山上宗二切腹。古田織部も切腹した。これといった茶の湯者になるには皆、切腹しなければならんのか』 「千利休・本覺坊遺文」 (1989年/熊井啓監督) 利休が秀吉から「死」を賜ってから27年。謎に包まれた利休(三船)の死の真相を愛弟子・…