デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

#アクションアドベンチャー

何故そこでFOCUS(笑) ロボコップ[2014]

サミュエル・L・ジャクソンの正しいにも程がある使い方とか、カンフル剤として効果抜群な“あの”テーマ曲の挿入など感心すべき所多々なリブート版ですが、最も評価すべきポイントは、FOCUSの曲が流れたことでしょう。 「ロボコップ」 (2014年/ジョゼ・バヂ…

ベレッタ祭り。 96時間/リベンジ そして追悼:高倉健

『奴らを見つけ出して、必ずママを取り戻してくる。 二度と奴らに手出しはさせない』 『でも、どうやって?』(What Are YouGoing To Do?) 『…任せておけ』(What I Do Best)勿論、この“Best”の意味は“Kill Them All”な訳ですが…。戦う親父、今回は戦う(…

スライ&シュワの決して遅すぎない競演。 大脱出

スタローン×シュワルツェネッガー。この組み合わせから期待する全てがあって、それ以上のものは何ひとつない実に“分かっている”映画です。 「大脱出」(2013年/ミカエル・ハフストローム監督) レイ・ブレスリン(スタローン)は政府御用達の収容施設コンサ…

すまん、飽きた。 マチェーテ・キルズ

ロドリゲス監督という人はとてつもなくシャイなのかもしれません。嘘を上手につききる度胸が無いので、つい最後に「な~んつって」と照れ笑いを入れて全部笑えないギャグにしてしまう…。ビジュアルがド派手なだけに外し方も半端無いダダ滑り感…を堪能できる…

あの頃君は細かった。 刑事ニコ/法の死角

スティーブン・セガール36歳。若い、そして細い。 「刑事ニコ/法の死角」(1988年/アンドリュー・デイビス監督) 冒頭、自身の写真をコラージュしながら、生い立ちをモノローグで説明。7歳でイタリア移住者としてシカゴに移り住み、17歳で来日、合気道を…

技巧≦心意気。 バニシングin 60”

オープニングで表示される出演者テロップはたった1行。 (starring)ELEANOR “エレノア”。人の名前ではありません。劇中使用されるフォード・マスタングのコードネームです。 車が主役であとはモブ。カースタントを心意気で煮〆た男気映画。 「バニシングin 6…

ハリー・ディーン・スタントン! ラストスタンド

『よくも俺の車を…』『よくも俺の休日を…』アーノルド・シュワルツェネッガー、アクション映画本格復帰記念作。…なのですが、まあ、そこいらへんは置いておいて…。「ラストスタンド」(2013年/キム・ジウン監督)護送中に景気良く逃亡して改造スポーツカー…

アジアはひとつ…じゃない! 燃えよ!ピンポン

ヒネリが無いにも程がある邦題のせいで、かえって内容が伝わり難くなっているような気が…。 この邦題で“ああ、「燃えよ!ドラゴン」のパロディね”と思う人がどれだけいるか。 「燃えよ!ピンポン」(2007年/ロバート・ベン・ガラント監督) かつて天才卓球…

超テキトーの美学。 バトル・オブ・アトランティス

脚本書いた奴は酔っていた(ラリっていた)のか、それとも自分だけの電波を受信していたのか。千手観音でも突っ込み切れないテキトーの美学。これは最早芸術か。「バトル・オブ・アトランティス」(2013年/ジャーレッド・コーン監督)邦題だと分かりにくい…

ブルース繋がり? G.I.ジョー バック2リベンジ

最早前作の記憶は彼岸の彼方。2010年の自分のレビュー読み返してようやく「ああ、つまんなかったな」という結論だけが…。監督も脚本も(ついでに主演も)様変わりした続編ですが、結果は一緒。「G.I.ジョー バック2リベンジ」(2013年/ジョン・M・チュ…

そう、そこは日本海だよ。 エンド・オブ・ホワイトハウス

『私の墓碑に絶対彫ってほしくない。“戦わずして死んだ”などと』テロリストにボコられながら“ケルベロス・コード”を守ろうとした国防長官のおばちゃん(メリッサ・レオ)が一番かっちょ良かったですね。 「エンド・オブ・ホワイトハウス」 (2013年/アント…

チェルノブイリに殴り込み。 ダイ・ハード/ラスト・デイ

『チェルノブイリってあのチェルノブイリか? あそこ、もう安全なんだよな?』 『…(無言でニコ!)』 ま、何と言うか、最早まともに取り上げるべき作品ではないのかも知れませんが、それにしてもなあ。 「ダイ・ハード/ラスト・デイ」(2012年/ジョン・ム…

馬場のやる気とデ・ニーロの気概。 キラー・エリート[2011]

基本“動かない”がデフォルトだったジャイアント馬場の晩年。たまにガッツポーズとかとったりすると倉持アナが、 『おお! 馬場がやる気をみせましたね』 なんて物凄い実況をしておりました。ロープに向かって走ろうものなら、 『馬場がリングを走ったぁあ!…

あの男を忘れるな。 英国発“重力無視の名場面30”

英国Totalfilmが“重力をものともしない映画名シーン30(30 Greatest Gravity-Defying Movie Scenes)”を発表しました。第1位は「E.T.」の自転車ぴゅーん。第2位は「マトリックス」冒頭のトリニティがふわ、ぴた、ぐるーん。第3位は意表を突いて「マン・オ…

俺が法だ! vs 俺が掟だ! ジャッジ・ドレッド[1995]

『あなたたちそっくりだわ』 確かに同じ遺伝子を持つという設定なのだから、似ていても不思議ではない…不思議ではないが、やっぱり、シルベスター・スタローンとアーマンド・アサンテは似ていないと思うぞ。 「ジャッジ・ドレッド」 (1995年/ダニー・キャ…

地獄お白州情け無し。 ジャッジ・ドレッド[2012]

『一般市民を巻き込んだ。直ちに処刑する』『了解』 刑事兼判事兼陪審員兼裁判長兼(死刑)執行人。 この“手続きって何?”な体制側殺人機械を自然に受け入れられるのは、遠山の金さんとか桃太郎侍といった時代劇キャラと一脈通じる所があるからかもしれませ…

生き神さまを拝め。 エクスペンダブルズ2

『(俺の銃を壊したら)溶鉱炉で溶かすぞ』『(I'll Be Backの台詞に)お前は戻り過ぎだ!』これだけいぢられたら本望だろ、シュワ。 「エクスペンダブルズ2」 (2012年/サイモン・ウェスト監督) 今回の男祭り会場はバルカン半島。墜落した輸送機からのデ…

神話世界をトレスする復活の儀式。 007 スカイフォール

老けたなぁダニエル。君、本当に(撮影時)44歳か? それとも“世代交代”というテーマの関係上、老けメイクをさせられたのか?逞しくも枯れ木のような佇まいは最早この世のものではありません。その蒼顔と光失くした両眼はまるで死神。古きもの全てを道連れに…

賛歌(アンセム)。 リアル・スティール

人間同士の格闘が禁止され、ロボットがこれを代替する近未来。 ボクサーとしての居場所を失い、父親という現実から逃げ、ドサ周りのロボット・ボクシングで糊口を凌ぐも結局は借金まみれでトンヅラ暮らし。 絵に描いたような駄目男にやってきたプライド復権…

ドニー・イエンの嫉妬した顔が目に浮かぶ。 ザ・レイド

本作をドニー・イエン先生はどんな顔して観ていたんでしょう。 谷垣健治あたりは「すっげー!」と子供のようにはしゃいでいたのではないかと思いますが、ドニーは臍の緒噛み千切っていたのではないでしょうか。 本来、映画を興行として成立させるために製作…

谷垣健治版《ガン=カタ》? るろうに剣心

原作もアニメも知りません。なので、実写化云々、イメージ云々の話は割愛です。 比較のモノサシを持たない分、ハードルは低くなったわけですが、それでも“アイドル時代劇”程度の(いささかナメた)認識でおりました。 大誤算、でございました。 現時点におけ…

先行逃げ切り。 バイオハザードⅤ:リトリビューション

『子供がいるのよ』 『知ったこっちゃないね』 『相変わらずね』 『…初対面だよ』 エイダ・ウォン役の中国人が(純日本産のコンテンツに出演しておきながら)日本でのワールドプレミアを拒否(理由は勿論、尖閣問題)したことで、すっかり気分が萎えてしまい…

スーザン・アントン! キャノンボール2

何という豪華面子。何というダダ滑り感。旬の人から過ぎた人まで一堂に会した動く集合写真。「キャノンボール2」(1983年/ハル・ニーダム監督)旬の人一番は何と言ってもスーザン・アントンでしょう。カメリア・ダイアモンドのCMで人気爆発。歌えば「フ…

始まりと終わりの場所。 バトルシップ

「どうする? 戦艦はもうないぞ」 「あるじゃないか。あそこに」 「…ミズーリ?! 馬鹿言うな、あれは記念艦(Museum)だぞ!」 「今日は違う」 舞台は真珠湾。日米初め世界14カ国の海兵将校2万人が集結するRIMPAC(環太平洋合同演習)の海域に突如飛来した…

ドライヴの予習も兼ねて。 ザ・ドライバー[Blu-ray]

祝!HDリマスター&Blu-ray化!…と言いたい所なのですが、残念ながら“流石Blu-ray!”と喝采を送る程の出来にはなっておりませんでした。 とは言え、増感現像したんかいな?と思うような輸入版DVDに比べれば十分画質向上はしています。 旧国内版(廃盤)…

脅しの効かない人って素敵。 コマンドー

『お前は最後に殺すと言ったな』『ああ、確かにそう言った』『…嘘だ』真っ逆さまに崖下に落下していくデヴィッド・パトリック・ケリー(「ウォリアーズ」でガラス瓶カコンカコン鳴らしながら“Warriors, Come Out To Play”って言ってた人ね)。このちょっと前…

突っ込みの玉手箱。 死亡の塔[Blu-ray]

既に御紹介済みですが、Blu-rayを観たので再レビュー(お話に関しては2009年8月1日のブログをご参照ください)。 「ブルース・リー/死亡の塔」 (1980年/ウー・スー・ユエン監督) 本作の素晴らしい所は以下の2点。 其の壱:ブルース・リーが出ているかど…

字幕が…。 ミッション・インポッシブル:ゴースト・プロトコル

『わくわくするなあ。現場に出てさ お前と組むの、夢だったんだ』 ちょっと目頭が熱くなってしまいました。 良かったなあ、ショーン、あいや、サイモン・ペッグ。 「ミッション・インポッシブル:ゴースト・プロトコル」(2011年/ブラッド・バード監督) お…

心臓(ツボ)、外しちゃった…。 ハンナ

“美少女×暗殺者×仕組まれた殺人兵士”というキーワードだけを取り出すと、『おお、ヒット・ガール×ニキータ×フィアナじゃん!』となりますが、まあ落ち着いて茶でも一杯。「ハンナ」(2011年/ジョー・ライト監督)雪に閉ざされたフィンランドの山中。外界と…

酒好き、猫好き、女嫌い。 北海ハイジャック

金庫に札束、いつも鞄にマッカラン、家の中は猫だらけ。思索の友は猫の刺繍。そして差別主義的なまでに女嫌い。頑固一徹ハイランダー。俺の名はフォルクス。海上テロは俺に任せろ。 「北海ハイジャック」(1980年/アンドリュー・V・マクラグレン監督) 1…