#映画レビュー
不良神父が新米優等生神父を連れ回してエクソシズムのトレーニング・デイ。設定は良いと思うのですが…。「スレイヤー 7日目の煉獄」(2020年/ジャスティン・P・ラング監督)悪魔祓い訓練のアカデミーを優秀な成績で修了した新米神父のダニエルは、実地での…
デヴィッド・クローネンバーグ監督の「ビデオドローム」が≪4Kデジタルレストア/ディレクターズカット版≫で6月16日から劇場公開されるそうです。この作品、初見は輸入盤に無理矢理日本語字幕つけた海賊版(勿論、ビデオテープ)。ガッサガサの画質が作品の…
『ド・ゴールはあの国を手放すつもりよ』1960年、アルジェリアの独立を巡って、三つ巴・四つ巴の内戦状態にあったフランス。独立阻止の強硬策をとるものと期待されたド・ゴールですが、あっさりアルジェリア独立容認に宗旨替え。 とは言え、現地での(アラブ…
またつまらぬものを観てしまった…。しかも一度で全部は観れず、3回に分けて。もはや鉄人レース。拷問一歩手前の1時間45分(長ぇよ!)観終わった時の達成感(いや索漠感か)たるや…。満足です。 「シャーコーン!/呪いのモロコシ鮫」(2021年/ティム・リッ…
芽が出る気配もない脚本家、後がない監督、その監督とヤる事しか考えていない女社長と多分何も考えていないプロデューサー。金も時間も無い中で利益出すならホラーしかない。丁度流行りの「なんとか村」みたいないわく付き温泉街を見つけたから早速ロケハン…
中国大陸をひた走る列車に大量の蛇が割り込み乗車。運賃払わず乗客入れ喰い踊り喰い。 「キング・オブ・スネーク 蛇王」(2020年/チェン・ファンシアン監督) 毎度お馴染み中国産CGモンスター映画ですが、ちと毛色が違うのは時代設定が「軍閥時代」になって…
マックス(ドミニク・ヴァンデンバーグ)は傭兵。腕に刻んだ言葉は《無心》。 中央アフリカ、イラク、コロンビア。金の為ならどこへでも。標的はゲリラ、テロリスト、麻薬カルテル。人の命は一山幾ら。モスクで単独殺生13人。折り紙付きの罰当たり。 コロン…
膝が、がくがくと震えた。 なんだ、これは。 震えているのか。 このおれが。 ああ なんという歓喜。 左足を雪に突いて、右足をあげ、その右足が降りてゆく。 そして おれは、地球を踏んだ。 夢枕獏「神々の山嶺」より 夢枕獏は文体で読ませる作家だ(と思う…
「MEG ザ・モンスター」(2018)への出資で味を占めたのか、量産の一途を辿る中国産激安CGモンスター巨編。いやCG自体は割とマトモなのですが、お話が、脚本が、演出が激安。今回はスノーシャークを出汁に使って、トロル(orビッグフットor獣人雪男、みた…
地球に降り注ぐ隕石群。 大気圏でも燃え尽きず、火の玉となって地表へ。 中からは翼竜さんがこんにちは。 これってガラダマじゃん。 「ジュラシック・リボーン」(2016年/ドン・ビターズ&ジェフ・ライスナー監督) 酷い邦題をつけられたものですが、原題「T…
海中を移動する「公式には存在しない」監獄。投獄されたCIA捜査官ウィーラー(ジャン・クロード・ヴァン・ダム)。隣の房には自称「知り過ぎた男」マルコ(ドルフ・ラングレン)が。あからさまにスタ&シュワの「大脱出」のバッタモンですが、役者のネームバ…
『こっち側から観る景色と、向こう側から観る景色とはまるで違う。見えなかったものまで見えてくる。お前はどっち側で観てるんだ?』暗殺者とターゲット。異国で出会った捨て石ふたつ。 「追跡者 SHOT GUN」(2012年/室賀厚監督) ソウルでの覚醒剤取引で逮…
傍若無人、無双・暴走セガール親父。いつもと変わらぬ沈黙シリーズですが、細かい所、微妙に捻っています。 「沈黙の復讐」(2010年/ラウロ・チャートランド監督) 舞台はルーマニア、ブカレスト。セガール親父の所属はIDTF。International Drug Task Force…
バカタレ映像作家(自称)にそそのかされたアホタレな若者8人(計9人)がカメラ片手に廃墟プリズンに侵入して大騒ぎ。最早数える気にもならない夜の廃墟でドンジャラホイ。20分もあれば余裕でまとめられる(そしてその尺であのオチならそこそこ記憶に残る…か…
《警官が多数撃たれた。大至急、救急車を。繰り返す、警官が負傷…》警察無線で飛び交う緊急連絡。民兵メンバー非常呼集。とある製材工場に集まった7人の男。各自が知りえた情報が断片的に。 葬儀会場に乱入した男が銃を乱射したらしい。 武器はAR15。自動小…
これ、もし監督が河崎実だったら、ここまで悪し様にボロクソ言われはしなかったのではあるまいか。「お金一杯使って馬鹿できて良かったね」と生暖かい目で見守られていたのではあるまいか。まあ、彼が作ったらこんな中途半端な出来にはせず、メーター振り切…
1作目をご紹介してからエライ事間が空いてしまいましたが、ようやくの続編。お話は以前のブログをご参照頂くとして、 ざっくり登場人物はこちら 西野聖剛(白竜)率いる黒川組の若頭・成田朝雄(小沢和義)は(組長に内緒で)殺しも請け負う外道ヤクザ。殺…
「海中記録映像」と「観光地イベント映像」と「安い役者の三文芝居」を適当に繋いで海洋パニック映画が作れないか、という壮大な試み。そう、サメ映画は誰にでも作れます。 「サメデター」(2021年/ダスティン・ファーガソン監督) この《鮫出たー!》と《…
『あの場所で起こる失踪事件には共通点がある。あの場所に入ると3日後に…1人だけ戻って来る』あの場所。パラドックス・レイク近くの小さな森。1950年代にカルト教団「ひとつの手」の創始者バーノン・コーシュが信者20名でバトルロワイヤル(最後の一人だけが…
低予算ホラーに求めるものは一般映画とはちょっと違います。無駄にキャラ立ちの良い登場人物、勢いだけで誤魔化そうとするスピード感、いやそれはねーだろ、な「ありえねー」設定、そして、手作り感あふるる特殊メイク(ゴア、グロ、スプラッター)、ついで…
『体育なんかクソ喰らえだ。ガキは校庭も走らねえ。ムカつくんで新聞に載ってやった』同僚と仮病をつかってスーパーボウル観戦、日頃の鬱憤晴らしに中指ポーズで新聞掲載。 罰としてBD(行動障害)の男女5名を引率して「結束を学ばせる」ための課外授業へ行…
幾人もの罪人(本当に罪人なのか、邪教徒・異教徒なのか、単なる冤罪なのかは不明)を吊るし屠って来た処刑の樹。 時を経て切り倒されたその樹は職人の手でキングサイズのベッドに。 怨念を煮〆た死のベッドは現在とある風俗クラブ(風俗嬢・特殊性癖者御用…
ポスト・モーテム・フォトグラフィー(POST MORTEM PHOTOGRAPHY)。遺体記念写真。死んだ家族をまるで生きているかのようにおめかしさせて。以前「エクトプラズム/怨霊の棲む家」のレビューの時にご紹介した「死体とチーズ」です。 写真が残っているという…
『海王深海ステーションにようこそ。ここは水深100mの地点に位置し、4つの遺伝子研究棟があります。奥は巨大な養殖場になっていまして、サメの遺伝子実験を行っています』 「水深100m」「遺伝子実験」「養殖」「サメ」冒頭の一言だけで内容が全て想像でき、…
『なあ、そんな腐った眼で刑事が勤まんのかよ。何が正しくて何が間違ってんのか、見分けがつくのかよ!』妻と浮気相手を殺した罪で逮捕された篠原(池内万作)。容疑を否認するも判決は懲役18年。14年後、模範囚として仮釈放を控えた篠原を訪ねて来たひとり…
中国産×孤島×行方不明者捜索×謎の生き物。つい先日も似たような箱の作品を観たような。あちらは巨大クロコダイルでしたが、こちらはぐぐっと小さくなって蜂。蜂映画にアタリ無しのジンクスを覆す事ができるのか(デキナイ)。 「デス・アイランド 殺人蜂の恐…
『ずっと届かんかった。屋根に引っ掛かった赤い風船にも、木にくっついとるセミの抜け殻にも、雨の日に水玉の傘さして歩くのも、神社の階段駆け上がるのも、全部…』生まれつき足が悪く幼い頃から車椅子生活を送る女性ジョゼ(自称。本名は山村クミ子。幼く見…
とある調査船が難破&大破。乗員が流れ着いた島は無人島。確かに人はいませんでしたが、代わりに嫌ぁな生き物が闊歩しておりました。 「メガ・クロコダイル《巨鰐》」(2019年/フー・グイ監督) 2012年の「ザ・クロコダイル《百萬巨鰐》」に続く、中国産CG…
砂漠の中のゴーストタウン(を模した博物館施設)。ホラー映画だと待っているのは、放射能でミュータント化した人喰い人種か、人間狩りが大好きな変態さんのどちらかですが、今回のホストは恐竜さんでした。 「ヴェロキラプトル」(2021年/ジェラルド・ラシ…
カナダのマニトバ州にあるダイアモンド鉱山カトカの坑道でメタンがどーん!26名が生き埋めに。 すぐにでも救出口を開けたい所ですが、うっかり爆破すれば中に溜まったメタンに引火して万事休す。まずはガス抜きが先決ですが、坑口装置(ウェルヘッド)がない…