デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

その本質は光。 ウルトラマン・ティガ/最終3話

「サマー・ウォーズ」を観ていたら、ついこれを思い出してしまいました。「ウルトラマン・ティガ/最終3話」(1997年8月16日、23日、30日放送)滅びの闇に覆われた地球。超古代文明を滅ぼした邪神ガタノゾーアに立ち向かい破れ、石造となって海底に沈んだテ…

マックイーンの決断に号泣・・。 民衆の敵

『もう逃げない。ここに残って戦うぞ。ここが我々のホームだ!』今まで観た中で一番泣いた映画かもしれません。「民衆の敵」(1978年/ジョージ・シェーファー監督)製作された時から毎年ヘラルドの公開ラインナップに名を連ねるも公開の気配無し。理由は簡…

隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS

オリジナルの記憶は彼岸の彼方なので、忘却の努力は不要(ってか完全に忘れている)。というまっさらな状態で対峙しましたが・・・。薄いなあ。何もかも。50倍に希釈したカルピスみたいだ。 「隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS」(2008年/樋口真嗣監督) …

闇から闇へ。 怪奇大作戦/第24話「狂気人間」

世の中には「なかったこと」になっている作品が多々あります。あらゆるメディアでの露出を規制され、名前だけが語り継がれている都市伝説、所謂「封印作品」です。封印と言えば、ウルトラセブン第12話「遊星より愛をこめて」ですが、今回はもう1本の円谷…

牛だったのか?! エイリアン3[完全版]

命懸けで守ったニュートがあっさり溺死。ヒックス即死でビショップ再生不能という、「2」ファンに対する嫌がらせとしか思えない立ち上がりで世界中の顰蹙を買ったシリーズ3作目にして鬼才フィンチャーのデビュー作。ようやっと「完全版」を観る事ができま…

アブサン飲んで幻覚舞踏! 女体渦巻島

誰が思いついたのか知りませんが、素晴らし過ぎるタイトルです。「女体渦巻島」(1960年/石井輝男監督)にょたいうずまきしまですよ、にょたいうずまきしま。漢字にしてもひらがなにしても淫靡で猥雑。舞台は東洋のカサブランカ、対馬。玄界灘に浮かぶ…

総括! サラ・コナー・クロニクルズ[シーズン2]

ジョニー・キャッシュの"The Man Comes Around"に乗ってクロマティ(T-888型ターミネーター)がFBIを殲滅し、キャメロンが大爆発に巻き込まれて終わったシーズン1。爆発によって設定がデフォルトにリセットされ、殺人マシンに戻ったキャメロンがシ…

ジャーロな香りのどつき合い。 ビッグ・マグナム77

2台の車が公道でボロボロになるまでどつき合い。 もうこのシークエンスだけで、「慰めの報酬」の“アストンマーチン対アルファロメオ”を軽~く凌駕しています。 「ビッグ・マグナム77」 (1976年/マーティン・ハーバート監督) ビデオのパッケージにはア…

彼岸へ手招く少女の微笑。 ツィゴイネルワイゼン

『約束どおり、おじさんのお船を頂戴。おとうさんは元気よ。おじさんこそ自分が生きていると勘違いしてるんじゃないの。さあ、行きましょう』 その足跡には六文銭。 “生きている人は死んでいて、死んだ人こそ生きているような。むかし、男の傍には、そこはか…

だからこの編集は止めろと・・。 007/慰めの報酬

手持ちブレブレ、アップ多用でコマ切れ編集、流れを断ち切るカットバック…。 あからさまな「ボーンなんちゃら」の悪しき模倣。 実際、編集には「ボーン・スプレマシー」のリチャード・ピアソンが参加。駄目押しで“監督がアクション初演出”。 八針縫った挙句…

愛すべき愚作、完結編。 20世紀少年<最終章>ぼくらの旗

“ツッコミ所満載”はトンデモ映画への賛辞(惨事?)ですが、この映画の場合、本当に突っ込むとリアルタイムでは間に合わず、リモコン片手にシーン毎に一時停止して「ちょっと待てい!」とボヤかなければなりません。破綻に未熟を上塗りした愛すべき愚駄楽々…

TV編集版に軍配。 20世紀少年<第2章>最後の希望

TV放送用に追加編集された「もうひとつの第2章」しか観ていなかったので、改めて劇場公開版を鑑賞したのですが・・。ううむ。これは「ブリトニー」エピと「サダキヨ」エピをまるっと削って「カジノ」エピと「マルオ自爆未遂」エピに差し替えたTV編集版…

廃墟っていいなあ。 ファンタズムⅢ

「見たもの全てを信じるな。見るのは簡単だが理解するには時間がかかる」 えっと、それってこのシリーズの出来に関する“言い訳”でしょうか。 「ファンタズムⅢ」(1993年/ドン・コスカレリ監督) ビデオ・ジャケットのコピーは“伝説のホラー3部作、ここに永…

最も“前のめり”な名作、遂に再放送。 必殺からくり人

シリーズ中、最もアグレッシブで前のめりでアシッドな名作「必殺からくり人」必殺と言えば、仲間も信用しない一匹狼の殺し屋が、正義ではなくビジネスとして悪を討つ、というのが基本フォーマット。ところが、からくり人は一味違います。全員が島抜けの罪人…

対戦相手は・・ヤクザ? プレデターズ(のメイキング映像)

ロバート・ロドリゲス製作総指揮/ニムロッド・アーントル監督で再起動した「プレデターズ」のメイキング映像が公開されました。 どうもお話のプロットは、「傭兵やら囚人やらで構成されたワケ有りアーミーが“餌食”としてプレデターの星に送られる」ってな事…

銀球がメカゴジラ並みにパワーアップ! ファンタズムⅡ

筒井康隆の「ダバダバ杉」、押井守の「うる星やつら2/ビューティフル・ドリーマー」のように、夢は必ずしも自分が見ているとは限りません。 元々不条理な世界だけに、どこかで最低限の整合性を持たせないとお話として成り立たないのですが、この人は「いい…

ダコタ・悩殺爆弾・ファニング、キター! ザ・ランナウェイズ

丁度1年前(2009年3月7日)、ランナウェイズの伝記映画で、シェリー・カーリー役をダコタ・ファニングに交渉中ってな話を書きましたが、予定通り完成していたようです。よく受けた! 偉いぞ、ダコタ・ファニング!「ザ・ランナウェイズ」(2010年/Flor…

ブルース・ウィリスの牙城を侵食。 弾突 DANTOTSU

「DENGEKI 電撃」、「奪還 DAKKAN」、「撃鉄 GEKITETSU」、「一撃 ICHIGEKI」、「雷神 RAIJIN」、「斬撃 ZANGEKI」・・この違いを即座に言い当てられる人とは是非友達に・・・なりたくありません(笑)。混乱に拍車をかけ混迷の度を深めるセガール親父の漢字…

製作意図を気にしない自分が怖い。 特攻サンダーボルト作戦

ちいっと前に「あさま山荘事件を警察目線で語るって、なんじゃそりゃ」ってな事を書きましたが、んじゃ「エンテベ空港事件をイスラエル目線で語る」ってのはアリなのか? なんて事を考えていたら2時間4分があっという間に経ってしまいました。 「特攻サン…

情け無用、命無用の弾丸オヤジ。 96時間

『パリで無茶は許さんぞ』 『必要ならエッフェル塔も壊す』 多分壊すでしょう、この人なら。 「96時間」(2008年/ピエール・モレル監督) 最愛溺愛の一人娘が旅行先で人身売買組織に拉致された! 統計上、事件発生から96時間を経過すると、奪回は不可能…

緋牡丹博徒、お竜参上? サマーウォーズ

『慶長20年の大阪夏の陣じゃ、徳川15万の大軍勢に打って出た』 『でも負けたんじゃ・・?』 『こういうのは勝ちそうだから戦うとか、負けそうだから戦わないとかじゃないんだよ。負け戦だって戦うんだよ、うちはな。それも毎回』 『馬鹿な家族』 『そ。私た…

13キロ? ヘルボーイ2のビッグベイビーのプロップレプリカ

現物と同寸で作ることの無茶さ加減が良く出ています。「ヘルボーイ2:ゴールデン・アーミー」(2008年/ギレルモ・デル・トロ監督)のビッグベイビーのライフサイズ・プロップレプリカビッグベイビーとは、劇中でヘルボーイが使う6連発リボルバーカノン…

祝!ビグロー載冠! ブルースチール

キャスリン・ビグロー監督が、女性初のアカデミー監督賞(ついでに作品賞その他全6部門)を受賞いたしました。おめでとうございます。正直、「ハートロッカー」が圧勝した事よりも、「アバター」が惨敗した事の方が嬉しいのですが・・記念して初期監督作品…

待ってました! 大追跡「第1話/ハイエナが集まった」

いやあ、いつやるかいつやるかと思っておりましたが、遂に放送開始(3月6日~)。 偉いぞ、ファミリー劇場。 「大追跡 第1話/ハイエナが集まった」 (1978年4月4日/長谷部安春監督) 大野雄二の滅茶苦茶景気のいい(しかし、まんまルパンな)テーマ曲…

瞳孔開く怒涛のスペクタクル。 ベン・ハー[サイレント版]

リュミエール兄弟が世界初の映画「工場の出口」を公開してから僅か30年。 工場の門から人が出てくる、ただそれだけの映像に世界中が腰抜かす程ぶったまげてから、たった、たったの30年で誕生した怒涛のスペクタクル巨編。 「ベン・ハー」(1925年/フレ…

愛だな、愛。 マチネー/土曜の午後はキッスで始まる

『大人が偉いとでも思っているのかい? 子供と一緒でなぁんなも分かっちゃいないのさ』1962年。キューバ危機でビビリまくりテンパリまくりのマイアミに、人をビビらせる事に人生を賭けた男がやって来た! 「マチネー/土曜の午後はキッスで始まる」 (1993年…

そうそう、高校野球と言えば死体と生首(笑)。 地獄甲子園

試合が終わるとグラウンドは死体の山。首とか棒の先に刺さってるし。何か爆発物も使用したようで白煙がたなびいています。『何せ試合中に起きたことは事故だからなあ』違うと思いますが、最早突っ込む気力もありません(笑)。これに比べたら「逆境ナイン」…

で、誰が17歳だって? マンマ・ミーア!

曼荼羅畑には似つかわしくない題材ですが、地方の二番館で「アバ・ザ・ムービー」を観(併映は「スウォーム」!)、“アグネサのお尻は百万ドル”なんて時代を過ごした者としては無視する訳にもいきません。「マンマ・ミーア!」(2008年/フィリダ・ロイド監…

サモハンにお仕置。ジャッキーは瞬殺。 燃えよドラゴン

“How did you feel to you?”“Let me think...”“Don't think, Feeeeel! 人生に必要な事は全部この教えの中にあるような気がします(すみません、言い過ぎました)。 「燃えよドラゴン」 (1973年/ロバート・クローズ監督) オープニングは、リー対サモ・ハン…

ここはひとつ杉本美樹で。 暴走パニック 大激突

「当て逃げや当て逃げ!ポリが当て逃げや!」 「くそったれ!ポリ公のくせしやがって!」 「ポリが人ハネたで!追え追え!」 「あんたら早よ追わんと!賠償とれまへんで」 「これは何事でしょう、正にキチガイ沙汰・・失礼しました、ちょっと知恵の遅れた人…