デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

#ミュージシャン

宇宙幻想。 追悼:富田勲

作曲家、シンセサイザー奏者の富田勲さんがお亡くなりになりました。 5月5日。慢性心不全。84歳。 富田サウンドは「勇壮」の代名詞として細胞レベルで刻まれております。 「ジャングル大帝」「キャプテン・ウルトラ」「マイティ・ジャック」… 映画音楽と…

やさぐれた倦怠と緊張。 エース・フレーリー/オリジンズVOL.1

今年4月27日に65歳の誕生日を迎えたエース・フレーリーの新譜が発売されました。 今回は自身のキャリア初のカバーアルバム。タイトルもストレートに、 オリジンズVOL.1/エース・フレーリー ORIGINS VOL.1/ACE FREHLEY 前々作「ANOMALY」に収録されたSWEET…

クラシックロック探訪12 In Trance 復讐の蠍団/スコーピオンズ

結成から50年。超長寿バンドとなったスコーピオンズ。 「ハリケーン (Rock You Like a Hurricane)」(1984年発表)1曲とってみても、「ナイト&デイ」「ロック・オブ・エイジズ」「ウォーム・ボディーズ」などで使われており、ジャンル問わずサントラ御用…

サントラ百人一首⑩ チューブラー・ベルズ/マイク・オールドフィールド@エクソシスト

曲の冒頭がほんの僅か。たったそれだけなのに作品のカラーを決めてしまう程のインパクト。 道行くシスターの衣装をはためかせる風にすら禍々しい物を感じてしまう名曲。作品は「エクソシスト」。曲は勿論、 チューブラー・ベルズ/マイク・オールドフィール…

サントラ百人一首番外編。 聖地エルサレム/エマーソン、レイク&パーマー@地球に落ちて来た男[追悼:デヴィッド・ボウイ]

デヴィッド・ボウイがお亡くなりになりました。 2016年1月10日。69歳の誕生日の二日後。癌。 曼荼羅畑での登場は極めて控え目。主演作「ハンガー」とOPに“I'm deranged”が使用された「ロスト・ハイウェイ」を紹介したことがあるくらい。 ボウイでまず思い浮…

サントラ百人一首⑦ フリー・バード/レーナード・スキナード@デビルズ・リジェクト

♪If I Leave Here Tomorrow Would You Still Remember Me 満身創痍で車を走らせる“悪魔も見放す”極悪家族。 ハンドルを握るのは長兄・オーティス・ドリフトウッド(ビル・モーズリィ)。後部座席には妹・ベイビー・ファイアフライ(シェリ・ムーン・ゾンビ)…

クラシックロック探訪8 鋼鉄(はがね)のロック魂/イアン・ギラン・バンド

ディープ・パープル脱退組から生まれたバンドは多数あり、ソロも含めてアルバムも多岐に渡りますが、1枚選べと言われたらこれ。 「鋼鉄(はがね)のロック魂」イアン・ギラン・バンド Clear Air Turbulence/IAN GILLAN BAND(1977) LPサイズでないと伝わらな…

ど、どうしたオジー! そして狂乱ふなっしー! オズフェス2015

オズフェス最終日に足を運んだ知人が「オジーの状態(コンディション)が酷すぎる」と文句爆発。要するに“歌が滅茶苦茶下手になっている”と。さすがのオジーも寄る年波には勝てなんだか。奇特な人が当日の様子を何曲かTUBEにあげていたので覗いてみたら…。お…

クラシックロック探訪4 悪魔の落とし子 BORN AGAIN/ブラック・サバス

ブラック・サバスで1枚と言われて本作を推す人は稀だと思います。大抵はオジー在籍時の1st~4thのいずれか、ロニーなら「Heaven And Hell」、後期のファンならトニー・マーティン、コージー・パウエル在籍時の「Headless Cross」か「TYR」辺りではないでし…

クラシックロック探訪2 甘い誘惑 Give Us A Wink/スウィート

バンド自体は以前、『グラムロックに恋狂い』のタイトルで紹介済みなので、今回はアルバムメインで。 「甘い誘惑 Give Us A Wink/スウィート SWEET」 68年、イギリスで結成されたSWEETの76年作。 SWEETのアルバムは国によって収録曲や曲順が異なり、その間…

トランザムを偲ぶ。 ビューティフル・サンデー (そして追悼:ロディ・パイパー)

昼休みに中華屋で炒飯なぞかっこんでいたら、店内にダニエル・ブーンの『ビューティフル・サンデー』が。 “♪Hey, hey, hey, It’s a Beautiful Day” ったく何回聴いても平和な唄だ。イラっと爽やか。この歌にはちょっとした怨みがありまして。この曲のせいで…

俺は俺の分け前を今頂く。 ハーダー・ゼイ・カム

♪死ねば天国が待っているなんて奴らは言う。 でも生まれてから死ぬまでは、 奴らはお前の泣き声すら聞いちゃくれない。 だから太陽が輝くような確かさで 俺は俺の分け前を今頂く。 立ち塞がる奴らは薙ぎ倒す。独り残らず Well, they tell me of a pie up in …

ジーン流スーパー歌舞伎。 KISS with ももクロZ in 東京ドーム

KISSの東京ドーム公演に行ってまいりました。今回の目玉(?)は、ももいろクローバーZとのコラボ。両者のファン層はどれくらい被っているのか。 新しい層の開拓を狙ったとして、釣られた人間がどれだけいたのか。逆に「余計なものはいらない」と敬遠してし…

まさかのお宝映像。 ディープ・パープル ドキュメンタリー MADE IN JAPAN

Frank Zappa and the Mothers Were at the best place aroundBut some stupid with a flare gunBurned the place to the groundSmoke on the water, a fire in the skyフランクサッパとマザーズ 偶然ライブをやっていたところが どっかのアホウが銃を撃って…

最強中継伝説。 ティム“リッパー”オーウェンズの思ひで

3月に“鋼鉄神”ジューダス・プリーストが来日します。 K・K・ダウニングという主砲を欠いた状態ではありますが、ロバート・ハルフォードを生で観る(聴く)機会はこれが最後なんじゃないかと思います。 で、ここでこんな事言うのはちょっとどうかしてるんじ…

音圧に蹂躙される悦楽。 マノウォー来日公演

“♪Other Bands Play MANOWAR KILL!” “他のバンドは演(や)るだけだが、マノウォーは殺(や)るんだ!” かつてこれほど日本語に訳しやすい歌詞があったでしょうか。 LOUD PARK14を直前になってキャンセル(ロサンゼルス港火災の煽りで機材積み込んだ船便が遅…

何故今リッチー? ブラックモア・ベスト・ソング

米クラシック・ロック系サイトUltimate Classic Rockが「リッチー・ブラックモア(Ritchie Blackmore)のベスト・ソング TOP10」を発表しました。キャンディス・ナイトと手を取り合って“コスプレ吟遊詩人”となってしまったリッチーを何故今? 選ばれたのは以…

1,938分の愉悦。 KISSOLOGY[地獄大全]

DVD18枚組。総Running Time:1,938分。動く文献。歌う歴史資料集。KISSの全貌が今ここに。「KISSOLOGY[地獄大全~究極!’77BUDO-KANステージボックス]」1974年から2000年迄。現存するあらゆる映像を年代順にコンパイルしたUltimate Collection。74…

葬送はMoogの調べ。 追悼:ジョン・ロード

リッチー・ブラックモアと共にディープ・パープルの礎を築いたジョン・ロードがお亡くなりになりました。2011年7月16日。肺塞栓症。71歳。最後に観た勇姿は2009年4月14日。東京国際フォーラムでのディープ・パープル来日公演。イアン・ギランの「The Incredi…

献杯…。追悼:安岡力也。 嗚呼!おんなたち 猥歌etc

安岡力也さんがお亡くなりになりました。 4月8日午前6時1分。心不全。65歳。 俳優、ロック・ボーカリスト、ヘビー&ミドル級キックボクサー、少林寺拳法5段、自称1/4シチリアン・マフィア、全身紋々、ホタテマン…。 1982年4月2日、飯田橋ギンレイホー…

また馬鹿なものを(笑)。KISS ザ・デーモン・ロボット

先月、ラシュモア山の大統領をKISSメンバーに挿げ替えた置物「KISSマウント・キス・モア」(ファクトリー・エンターテイメント)を御紹介しましたが、今度はファンコがやってくれました。「KISS ザ・デーモン・ロボット・デストロイヤー」(ファンコ…

KISS IN ROCK! 雷神がラシュモア山で狂気の叫び

玄関の靴箱の上には小洒落た置物が欲しいもの。007の黄金銃のプロップなど専ら映画系小道具レプリカを作っているファクトリー・エンターテイメント社が珍しく音楽系フィギュアに手を出しました。選んだアーチストはKISS。流石、お目が高い。「KIS…

完コピの鑑。 リッチーの独りボヘミアン・ラプソディ

74年当時と思われるQUEENのライヴDVD(ブート)を観る機会がありました。一般的にQUEENと言えば、角刈り・白タイツ・口髭のゲイ・ファッションに身を包んだフレディが電通御用達の様なCMウケするポップスを歌う80年以降をイメージする人…

攻殻!眼鏡!パトレイバー! 川井憲次コンサート2007

字数が多すぎて1行に収まりきらないので漢字にしちゃいましたが、正式なタイトルは、「Kenji Kawai Concert 2007 Cinema Symphony」2007年11月にパシフィコ横浜で行われた川井憲次氏の15年ぶり(15年前はパトレイバーのライブだったそうで…)のコンサート映…

キスミー! 追悼、ジョー山中

『ヘイ、ジョー矢吹、ユーはベリーベリーストロングマン、ミーもベリーベリーストロングマンね』ジョー山中氏がお亡くなりになりました。7日、肺癌、64歳。歌手として役者として時に声優として。アルバムを1枚選ぶならやはり、「SATORI」(1970年/…

松田優作一周忌ライブの思ひ出

舞台の上にはライブハウスのセット。 開店の準備に追われる従業員の女の子たち。その一人がぽつりと呟く。 「1989年、ブラックレイン」 続けて別の娘が、「1977年、人間の証明」。 また別の娘が、「1978年、最も危険な遊戯」、「1979年、蘇える金狼」。 全員…

スティーヴ・ヴァイvsジュリアード音楽院。 クロスロード

ロバート・ジョンソンの「クロスロード伝説」をモチーフにした“ブルースの寓話”・・なのですが・・。「クロスロード」(1986年/ウォルター・ヒル監督)ロバート・ジョンソンが録音した幻の30曲目を知る老人ウィリー(ジョー・セネカ)とブルースに憧れる…

慟哭! ロニー・ジェイムス・ディオ逝去

快方に向かっていると信じていたのに。ロニー・ジェイムス・ディオ死去。2010年5月16日。胃癌。67歳。還暦を過ぎて尚衰えを知らない絶対音感メタルジジイ。HEAVEN&HELLの日本公演(07年)がひとつ屋根の下で過ごした最期か(Die Youngを合唱しながら号泣し…

スタン・ハンセンも踊りだす? スペクトラム伝説

“♪俺たちが行く後か~ら~、目覚めた街が続く~、サ~ンラ~イズ、うぉーうぉーうぉー”…えー(照)、何の歌かって? スタン・ハンセンの入場テーマ「サンライズ」じゃないですか。うえ、歌詞なんかあったのか?って馬鹿言っちゃいけません。勿論あります。歌…

スペースマン再臨! ANOMALY/エース・フレーリー

KISSをクビになったカリスマ・ギタリスト、エース・フレーリーが、LOUD PARK(10月17-18日/幕張)に出演するという。 え?ひとりで!? 元気なのか? ありゃ向こうじゃ新譜まで出しているじゃない・・。 「ANOMALY」(エース・フレーリー)※輸入版 …